義務教育の中に簿記を組み込む。日本が変わる。

義務教育は役に立つか

社会人になった人に聞いてみたいのですが、冷静に考えて「義務教育(高校含む)で勉強したことの中で、人生を生きるのに役に立っているもの」はあるでしょうか。高校を含めると小学校で6年、中学校で3年、高校で3年、合計で12年の勉強を行ってきたわけですが、何か人生に役に立ったと言い切れる勉強はあるでしょうか。

さて、僕はこの記事を書きながら思い出してみました。様々なものがどんどん思いつくと思っていました。合計で12年も朝から夕方まで勉強したので、それはそれは役に立つことがぎっしり詰まっているはずです。成績は非常に悪かったですが、高校では皆勤賞を取ることも出来ました。

そんな中、僕が本当に人生に役に立っていると感じるのは

  1. 国語
  2. 算数
  3. 英語

の3つしかありません。かろうじて歴史や理科も入れても良いかというラインになりますが、人生に役に立っていると言われれば上記の3つだけになります。正直、12年もかけて勉強してきたことはほとんど覚えていませんし、社会に出て全然使うこともありません。では、義務教育の目的とは何なのでしょうか。

義務教育の目的

日本の教育の頂点に立つ文部科学省のホームページによると、義務教育は

義務教育は,国民が共通に身に付けるべき公教育の基礎的部分を,だれもが等しく享受し得るように制度的に保障するものである。

とあります。そして、義務教育の目的として

  1. 国家・社会の形成者として共通に求められる最低限の基盤的な資質の育成
  2. 国民の教育を受ける権利の最小限の社会的保障

ということをあげています。要するに、国家を形成する国民として最低限身につけるべきものを身につけさせるのが義務教育と僕は認識しました。

だとすると、この義務教育の目標が全然達成できていないのが現状なのではないでしょうか。だって、勉強したことを社会に出てからちっとも利用しないとなると、その勉強した時間と内容は全て無駄になってしまうのです。

そこで、今の日本人にとって最も勉強が社会に出てから役に立つものは何だろうと考えてみた結果、「簿記」という結論に至りました。簿記を義務教育に組み込むことによって、一気にこの国を変えることが出来ます。以下に、簿記を義務教育にすることの様々なメリットを書いていきます。

1.日本人がビジネスに強くなる

今、世界は資本主義経済で回っています。そして、いくら落ちぶれたとはいえ、日本は経済大国です。ビジネスの言語である簿記を義務教育で勉強することによって、1億人以上の会計力を備えた人々がうじゃうじゃいる国に生まれ変わるのです。そのインパクトは計り知れません。

僕は経理関係の部署にいたからわかるのですが、一般的に営業や開発など、経理系以外の部署で会計のことを理解している人はほとんどいません。ビジネスの言語と呼ばれているほど重要な会計のことをほとんど知らないビジネスマンが大半なのがこの国の現状です。ここを補強することが出来れば、日本は最強のビジネス大国になります。

2.日本人のマネーリテラシーが上がる

簿記を勉強した人であればわかると思いますが、簿記を勉強した後には世界の見え方が少し変わります。自分の持ち物が資産なのか、それは負債、純資産のどちらで手に入れたのか。経理部の人々の会話には、「減価償却」や「減損」といった会計用語が普通に登場したりします。そしてそれこそが、この資本主義社会を生きていくうえで重要となる考え方なのです。

そして、簿記を勉強することによって投資や税金にも考えが深くなり、自分の生活がいかにお金に囲まれているかを再認識することが出来るようになります。そして、どうすれば上手くお金と付き合うことが出来るのかといったヒントも簿記から得ることが出来るようになります。

3.有効な時間の使い方が出来る

ここに書くと非難されるかもしれませんが、僕は古文や漢文を税金を投入してまで勉強する必要があるとは思えません。義務教育には税金が投入されているのです。その貴重な税金と子供の時間を消費してまで、古文や漢文を勉強する必要は無いと思います。ハッキリ言うと時間とお金の無駄です。古文と漢文は私立の専門学校などで本当に興味がある人だけが勉強すれば良いと思います。

これらの時間を全て簿記教育に替えることによって、子供たちの未来につながる勉強ができるようになります。子供たちは大人になってから、国語や算数を使うのと同じように、簿記の発想を持って働くことが出来ます。これこそ文部科学省のいう「国家・社会の形成者として共通に求められる最低限の基盤的な資質」だと僕は思います。

実際に計算してみる

では、仮に古文と漢文を簿記に入れ替えたとき、少し少なめにして、1週間に1時間の簿記教育を導入したと仮定した場合のことを考えてみます。1週間は1年で52回として、夏休みなどを考慮して45回とします。これをもとに、小学校から高校卒業までの12年間で計算してみます。

45回×12年=540時間

この条件で、大学に入学するまでに540時間の簿記の勉強時間が捻出できることになりました。540時間あれば、日本人の大半が簿記2級レベルまで会計力をつけることも全く不可能ではありません。僕の計算上であれば、USCPAの1~2科目を取得できるレベルの時間となります。参照:USCPA合格に必要な勉強時間

さすがに夢物語と思われるかもしれませんが、僕は割と本気でこの案は良いと思っています。現代は資本主義社会なのに、その社会をとらえる方法としての会計が全く教えられないというのはさすがに時代に合っていないと感じます。