今回、書評(というか読書感想文)を書く対象となる本は、ユヴァル・ノア・ハラリ氏による「サピエンス全史」である。この本は上下巻でかなりの長編になっていて、一見すると非常にとっつきにくい。タイトルもなんだか専門書っぽいし、上下巻もあるし、難しくて長い本なんじゃないの?と思われる人も多いと思う。

僕も、今回はこの本の書評を書くか少し迷った部分もある。それは、この本がおすすめできないからというわけではなく、かなりの長作になるため、自分がこの本に対してどう思うかを書くのは割と難しいと感じたこと、そしてもう一つの理由として、僕の下手な書評を見て「あ、買うのはやめよう」と思ってしまう人が出てくると困ると思ったからだ。しかしながら、少しでも多くの人に興味を持ってもらえば良いかな、と思い結局書くことにした。この書評を読んでほんの少しでも興味を持ったのであれば、少し内容を見てみることをおすすめする。そこで、今回は、この本に関してものすごく簡単に2点だけ、書いておきたいことを残していこうと思う。

1.本書は我々人類の全ての歴史である

この本にかかれていることは、「ホモ・サピエンス(賢い人)」である我々がどのようにこれまで生きてきたのかを書いた、いうなれば我々の歴史本である。つまり、この本を読むことによって、我々人類が一体どのような傾向を持つ生き物なのかを知ることが出来る。僕はこの本を読んで最も良かったと思う点は、「我々人間に過度な期待を抱かないようになる」という点である。

つまり、人間は様々な発明も行えるし、言語を使用して他人と複雑なコミュニケーションも可能だし、他の生物を飼ったり、農作物を育てたりすることも可能であるため、一見すると他の生物と異なり特別な存在であるかのように感じるのだが、この本を読むことによって、人間とはどのような生物なのかを知ることができる。色々すごいけど、そもそも人間ってこういう生き物だよね、と。

この本を読んで、冗談抜きで僕は上司に理不尽なことで怒られても、そこまで気にしないようになった。道端で他人同士がいざこざを起こしていても、「そりゃ人間だものね」と思うようになった。つまり、生きていてぶち当たることになる人間の汚い部分を目の当たりにしても、そこまでダメージを受けないようになったのだ。

2.歴史書として純粋におもしろい

この本には、身体的特徴だけを見ると圧倒的に自然界では雑魚に分類される(するどいつめも牙も硬い皮膚も持たない)人間が、食物連鎖で他の動物より上になり、農業分野で革命をおこし、書記体系を確立し、貨幣を発明し、科学革命をおこし、現代にいたるのかということについて著者の事実及び著者の見解が綴られている。もちろんここに記載したのは上下巻のうちの一部であり、本書にはそれ以外にも様々な歴史が書かれている。このそれぞれのストーリーが、訳がそこまでおかしくなく、かつ非常におもしろいので、次々と続きを読んでしまうのである。僕も仕事終わりに読んでいたのだが、上下巻合わせて一週間もたたないうちに読み終わってしまった。

 

やはり、歴史というものは非常に興味深い。一つのテーマに絞った歴史書がおもしろい傾向にあるので、今後はそういった本も読んでみようと思う。