米国公認会計士(USCPA)に合格し、Big4監査法人で働いてます。USCPA情報をメインにリアルな情報を記載。

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無形資産2

USCPAの勉強。無形資産についてその2。

Intangible Asset

前回(無形資産1)はIntangible Asset(無形資産)の概念や計上方法について書いてきました。今回はIntangible Asset(無形資産)に関するトピックとしてR&D(研究開発費)についてみていきたいと思います。

R&D(研究開発費)とは

R&Dとは、Research and Development Costのことで、日本語で言う「研究開発費」になります。例えば、製造業を考えた場合、企業活動を続けるためには新商品の開発や新技術の研究などが必要となります。その開発や研究を行った際に発生するような費用のことをR&D(研究開発費)といいます。

会計におけるR&Dの原則

会計処理に関するR&Dのルールは割と単純です。基本的に、全ての研究開発費について、その発生した会計期間でExpenseとします。「収益にかかった費用は該当する期に計上する」という会計の考え方に基づくと、研究開発費にかかったコストというのは、ある程度は資産として計上し、ある程度は費用として計上するという風に思われるかもしれません。しかし研究開発費については、いつ時点で収益になるかハッキリと断定することが困難な上、その費用がどのように収益に結びついているかを確認することがほぼ不可能なため、支払った分だけその期に全て費用として計上することになります。

USCPA試験におけるR&Dの論点

USCPA試験におけるR&Dに関する問題として典型的なのが「期中に色々な企業活動を行いましたが、さて今期のR&Dはいくらでしょう」というものです。この問題を解く際に重要となるのが、どの活動がR&Dに含まれるか否かの判断となります。ここでは、R&Dの活動において、わかりやすいComputer Softwareの開発を例にして、どの活動がR&Dに該当するかを確認してみます。重要となるのは、どの活動がR&D、つまり費用として計上され、どの活動がCapitalize、つまり資産として計上されるかの判断になります。

R&D(研究開発費)の範囲

Computer Softwareを具体例にあげると、R&D(研究開発費)に含まれる範囲は、そのComputer Softwareの研究開発を開始してから、「Technological feasibility」が達成されるまでとなっています。「Technological feasibility」は、わかりにくいですが日本語にすると「技術的に実現可能」となります。よくわからない開発をしているというよりは、技術的にはもう販売が可能であるというとイメージしやすいかもしれません。USCPA試験に出題される形式でいうと、Technological feasibilityはプログラムのモデルが完成したときに達成されたと考えられます。つまり「Technological feasibility」が達成した後に費やされた金額は一定の状態まで全てCapitalize(資産計上)されます。

Capitalize(資産計上)の範囲

上記のとおり、Computer Software の開発を通して「Technological feasibility」が達成された後に係る金額は、Capitalize(資産計上)を行います。そのCapitalize(資産計上)されたComputer Softwareは、一般的な無形資産と同様にAmortizationをすることによって将来に渡って費用計上されます。では、次の論点として、このCapitalize(資産計上)はどの範囲まで行われるのかということになります。Capitalize(資産計上)が行われるのは、そのComputer Softwareが「販売可能」な段階に入るまでとなっています。そのため、販売が可能になった後のComputer Softwareを量産するために費やした金額や、量産されたComputer Softwareをパッケージにつめるコストなどは、全てInventory(棚卸資産)への計上となります。

R&Dの範囲まとめ

上記の流れについて、まとめてみます。

  • R&Dの範囲
    「Technological feasibility」が達成されるまでの金額
  • Capitalizeする範囲
    「Technological feasibility」の達成後から、「Marketing」までの金額
  • Inventoryとなる範囲
    Marketing以降にかかる金額

その他のR&Dの論点

R&Dのその他の論点としては、他社に依頼を受けて行ったR&Dと、R&Dのために購入した設備の取り扱いになります。それぞれについて説明していきます。

外部に向けたR&D

USCPA試験におけるR&Dの論点として、自社以外のために行うR&Dも論点となります。こちらは、他社や公的機関から依頼を受けて研究開発を行うことを意味します。その研究開発によって他社からの収益が確認可能なため、こちらにかかった金額は資産として計上し、その後に収益と対応するように費用として計上していきます。Amortization expenseですね。但し、USCPAの試験においては後述する「購入したR&D用の設備」のほうが重要となります。

購入したR&D用設備

R&Dのために他社などから購入した設備は、基本的に購入した期にR&D Expenseとして全額費用計上を行います。この処理は購入した設備がどれだけ高額でも変わらず、一括でその期に費用計上ということです。ただし、その購入した設備が研究開発だけでなく、他の業務にも使用できる場合(これをAlternative Future Useといいます)には、設備の購入であるため資産としての計上となります。会計処理としては通常の固定資産(Fixed Asset)のように減価償却を通して費用計上します。

※Alternative Future Useが可能な設備の費用に関しては、その設備がR&Dのために使用されているときはその設備に関する減価償却費がR&D expenseとして計上されます。そのR&Dが終了し、その後に製造活動等に使用された場合、その減価償却費はManufacturing Overhead(製造間接費)として製造原価の一部となり、最終的に商品が販売された際にその売上原価として費用に計上されます。

以上で、Intangible Asse(無形資産)の説明を終わりたいと思います。

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