USCPA試験の出題形式

今回は米国公認会計士(USCPA)試験の出題形式についてみていきます。USCPA受験の際の会場の環境や、USCPA試験の出題形式について記載しております。※USCPA試験は新試験と呼ばれる形式になっており、本記事の出題形式は旧試験のものである点にご留意ください。環境等は変更ありません。

※新試験の概要については、下記リンクをご確認ください。

USCPA新試験概要

USCPA試験を受ける環境

USCPA試験を受験する際は、デスクトップ型のパソコンを使用することになります。自分の両隣が仕切りで区切られた机に向かい、パソコンを操作して試験をすすめていく形式になります。日本の簿記試験などは紙の問題用紙に書き込む形式のため、ずいぶん勝手が違っており、慣れないうちは戸惑うかもしれません。パソコンはWindowsのものです。キーボードの配列が日本の基準ではなくUS基準の配列になっているのですが、大きな違いは無いため、そこまで注意する必要はありません。BECの記述問題を受ける前に主な違いを簡単に調べておいても良いかもしれません。

USCPAの試験科目には計算が必要なものが多いのですが、自分の電卓を持ち込むことは出来ず、パソコンの画面内にある電卓機能を使用して問題を解いていくことになります。こちらも慣れないうちは戸惑うため、慣れるまでは絶対にAICPAのサイトにあるチュートリアルを何度も受けましょう。試験会場に持ち込める持ち物はパスポートのみで、残りは試験会場のロッカーに預けておくことになります。ただ、試験管から頭に消しゴムが付いているエンピツ2本と計算用のA4用紙を2枚渡され、そちらは会場に持ち込むことが可能です。

テストの出題形式※旧試験

USCPA試験の出題形式は、各科目によって若干の違いがあります。基本的には選択問題(Multiple Choice)とシミュレーション問題と呼ばれる統合的な問題で構成されています。BECのみ、選択問題とシミュレーション問題に加えて記述問題が用意されています。これらの各問題が「テストレット」と呼ばれる「問題の集まり」となって出題されます。具体的には、試験が始まると以下の流れで問題を解いていくことになります。

<FAR、AUD、REGの場合>

合計5つのテストレットから構成されています。まず選択問題のテストレットを2つ終わらせた後に、シミュレーション問題のテストレットが出題されます。

テストレット1:選択問題33~38問

テストレット2:選択問題33~38問

テストレット3:シミュレーション2問

テストレット4:シミュレーション3問

テストレット5:シミュレーション3問

<BECの場合>

合計5つのテストレットから構成されています。まず選択問題とシミュレーションのテストレットを2つずつ終わらせた後に、記述問題のテストレットが出題されます。

テストレット1:選択問題31問

テストレット2:選択問題31問

テストレット3:シミュレーション2問

テストレット4:シミュレーション2問

テストレット5:記述問題3問

各テストレットの中では問題を見直すことが可能ですが、次のテストレットに進めるとその前のテストレットの問題にはもう戻ることが出来ません。例えばテストレット1の問題(約30問あります)はテストレット1を受けている間は何度でも見直すことができますが、全てを解答・見直しが終わったあとに「次へ進む(つまりテストレット2に進む)」とすると、それ以降はテストレット1に戻ることは出来ません。確実に各テストレットの問題は全て解答してから次のテストレットに進むようにしましょう。

配点について※旧試験

FAR、AUD、REGについては、選択問題が50%、シミュレーションが50%の配点となっています。BECは、選択問題が50%、シミュレーションが35%、記述問題が15%の配点となっています。また、各テストレットの出来具合によって次のテストレットの難易度が変化すると言われていますが、僕は全く気が付きませんでしたので、そこまで気を付ける必要はありません(参考:テストレットの難易度変化)。ちなみにUSCPA試験は減点方式ではなく加点方式となっていますので、選択問題、シミュレーション、記述問題と全てに何らかの解答をしましょう。特に記述問題は書けば書くほど加点されると言われていますので、質問内容が全く意味不明でも、とにかく何かを書いて少しでも点数をもらえるようにしましょう。

以上で、米国公認会計士(USCPA)試験の試験形式を終わりたいと思います。

※新試験の概要については、下記リンクをご確認ください。

USCPA新試験概要