米国公認会計士(USCPA)について、今回はこの資格が転職に有利になるのかについて書いていきます。

USCPAは転職に有利か

このページを見てくれている人は、USCPAに興味を持っている、または勉強中の人で、かつ「自分の人生をより良くしたい」という向上心をお持ちの人だと思います。ただ、USCPAが自分の人生にとって役に立つのか、労力をかける意味のあるものなのかを考えているのだと思います。それで、USCPAは転職に有利に働くのかということを調べているのだと思います。

結論から書きますと、もちろん有利に働きます。それだけで終わってしまうのも良くないので、もう少し詳細に書いていきます。今回のコンテンツは以下の通りとなります。

  • USCPAが有利に働く仕事・人
  • USCPAの転職:僕の場合
  • 監査法人・税理士法人の転職について
  • 勉強中だけど不安な人へ

では、いってみましょう。

USCPAが有利に働く仕事・人

まず、USCPAが転職市場において有利に働く仕事についてみていきます。

USCPAになるために勉強する分野は膨大ですが、一般的には「会計」の資格という位置づけになります。つまり、「会計」に関する仕事につきたい場合は有利となります。

もう一つのポイントとして、「英語による試験」ということがあげられます。つまり、ある程度の英語力のアピールになります。今のグローバル化が進んでいる世の中で、なぜか日本はTOEICという謎の試験が浸透していますが、冷静に考えて重要なのは「英語で何ができるのか」という能力のはずです。

このことから、上記を合わせた「会計」と「英語」の両方に重なる部分の職に就きたい人にとっては、強力なアピールの材料になります。また「会計」または「英語」のどちらかの分野に進みたい人にとっても、ある一定の能力のアピールにすることが出来ます。これらを踏まえて、一般論として、どのような人が有利になりやすいのかを書いていきます。

有利になりやすい人

USCPAの取得が転職の際に有利になりやすい人は、以下のような人です。

  • 明確な目的意識を持って取得した人
  • 既に関連分野で勤務しており、スキルアップを狙った人

こういった人は、USCPAを取得した後も、自分の望む道に進みやすいです。前者は、今は人事や営業など、会計とは直接関係のない分野で働いているが、どうしても財務や経理など、数字を扱う部署で働きたいと思って取得した人などです。後者は、現在経理部で働いているが、会計に関する体系的な知識と英語を身に着けて、ゆくゆくは海外子会社の財務マネジメントなどを行う職に就きたい、もしくは今より待遇が良い会社に転職したい、というような人です。

こういう人は自分が望む道を進んでいきやすいと言えます。取得する目的が非常に明確ですし、面接の際にも、なぜUSCPAを取得したのかを明確に説明することが出来るからです。

逆に、履歴書の資格欄にUSCPA以外にも「色彩検定」「ホームヘルパー」など、分野が違う資格が並ぶような人は、面接のときに「なんでこんないっぱい資格があるのだろう」と逆効果になってしまいます。今までの業務の理由などで幅広い分野の資格を持っている人は、USCPAに関係する資格のみを記載すれば大丈夫です。僕も実は会計に関係ない資格はたくさん持っているのですが、履歴書に書いたのはUSCPAと言語関係、簿記関係の資格のみでした。

では、次に僕の具体的な転職活動について書いていきます。

USCPAの転職:僕の場合

ここからは、僕がUSCPAに全科目合格したあとに転職活動を行ったあとの考えを書いていきます。結論から言いますと、繰り返しになりますがUSCPAは転職の際に有利になりました。特に、分野をしっかりと絞れば、非常に有利になると感じました。上記でも書いた通り、会計と英語の分野に近ければ近いほど、非常に高い「需要」を確認することが出来ました。

転職体験記

転職活動を開始した当時、僕は地方の日系メーカーの経理として働いていたのですが、地方と東京の環境の違いに愕然とし「とにかく東京本社の会社に転職したい!」と思っていました。ところが、当時は経理としての経験をほとんど積んでいない状態。何度か面接のために有休を使い東京に出向いたこともありましたが、高い交通費をかける割には何も成果が出ず、悲しい思いをしていました。

ところが、経理部で働き始めて約1年、USCPAに全科目合格してから、まず書類選考の通過率が上がりました。当時は景気が良いと言える時代ではなかったのですが、監査法人、税理士法人、事業会社の上場企業からベンチャーまで、幅広い会社から書類選考通過のお知らせをいただくことができました。また、登録していたリクナビの転職サイトからも、企業から直接面接のオファーをいただく機会が一気に上昇し始めました。

結果として、短期間の間に日系のグローバル企業から2社、ベンチャーから1社の内定を最終的にいただくことができました。USCPAを取得するまでは何度も東京に足を運んでも良い結果は出なかったのですが、世界トップシェアの企業からも内定が出たことには驚きました。面接の際に経理部長などの現場の責任者が仰っていたのが「会計と英語の両方のスキルを持つ人材が本当に不足している」ということでした。

当時の僕が最も成長できる環境と考えていたのが「お金の流れを全体的に把握できる規模の会社で全力で働く」ことだったので、世間的に優良と言われている2社の大企業にはお断りを入れ、ベンチャーに転職が決まりました。福利厚生や給料では測れない何かがあると信じて転職を決意しましたが、あれは今思うと大正解でした。結局給料はアップし、ベンチャーの環境の中でノビノビと働くことが出来ました。

このように、最初の転職で僕はUSCPAを取得した後に大企業からベンチャーまで分け隔てなく内定をいただくことが出来ました。大企業は「最終的に海外子会社のマネジメントを目指す」というポジションが多く、ベンチャーは「とにかく経理部員」という印象でした。この経験から「USCPAには明らかに需要がある」と確信することができました。最初にいた企業でも会計と英語が出来る人材は皆無だったので、やはりこの2つを一気に鍛えることが出来るUSCPAは、今の日本で需要が高いと感じます。

注意点として「経験を積んだ人材」を求める人材の最重要な点にしている企業は経験が足りない場合、USCPAを取得しても厳しいと感じました。例えば、僕が転職活動をしたとき、総合商社などは経理分野の経験が8年ほどの人材を求めていて、あまり経験がなかった僕は全て書類でサヨナラでした。じゃあ案件ということで送ってこないでください。エージェントさん・・・。

監査法人・税理士法人への転職について

USCPAを目指す人にとって、USCPAで監査法人や税理士法人に転職することは可能なのかということが気になる人もいると思います。僕が最初に転職活動を行った時は、こちらも「経験」が重要になると感じました。「経験」といっても監査経験そのものではなく、例えば金融監査部門への応募であれば、金融機関での業務経験があればUSCPAがあれば有利になるというイメージです。当時の僕はメーカーで経理部門だったので完全に異分野でしたが、監査法人と税理士法人は全て最終面接でサヨナラとなりました。あれは悔しかった。税理士法人に関しては、USCPAに加えて税理士試験の科目合格があれば非常に有利になると感じました。

僕の場合、監査法人と税理士法人に対する転職は全滅でした。

【追記】今は再度転職し、監査法人で元気に働いております。前の会社の環境も非常に良かったので、監査法人だけに絞ってもう一度だけ転職活動を行い、最終的に内定をいただくことが出来ました。そのときのことを書いている記事がありますので、参考にしてみてください(リンク:USCPAは監査法人へ転職できるか)。

注意点ですが、USCPAが転職に有利になるかどうかは、やはりその人の背景や年齢などによっても左右されると思います。僕の場合は経理職の経験とUSCPAという背景で、上記のような転職を行うことが出来ました。もっと経験を積まれている方がUSCPAを取得すればもっと大きな成果をあげられるかもしれません。ただ、どんな経験を持っているとしても、会計に関する仕事への転職で不利になることはないと考えられます。

勉強中だけど不安な人へ

USCPAを勉強していると、自分が思い描いている効果を得られるのか不安になる人もいると思います。僕もUSCPAの情報があまりにも少なくて、非常に不安になったことを覚えています。そんなときは、以下の比較を行ってみてください。

Aさん
○○歳。経理経験○年。

Bさん
○○際。経理経験○年。USCPA全科目合格

さて、あなたが面接官だとして、同じ年齢、同じ経験のAさんBさんが面接に来た場合、どちらを採用したいと思うでしょうか。言うまでもなくBさんなのは明白です。僕が転職活動を通して転職エージェントからいただいたフィードバックには、必ず「USCPAも取得しており、成長意欲を感じることができた」というものが入っていました。例外なくです。あなたが勉強しているものは、あなたの成長に繋がっています。自分と将来を信じて、そのまま頑張ってください。

以上で、USCPAは転職に有利になるのかを終わりたいと思います。