アドバイザリー部門で適性ある仕事をみつけよう

私がマネージャーとなってからある程度の期間が経ちました。これまで様々なアソシエイトと交流させてもらいましたが、自分がアソシエイト時代を思い出してすごく懐かしい気持ちになれますね。たまに「社会なめてんのか?」と思うときもありますが、基本的に若い世代と交流するのは非常に貴重な機会だと思っています。

そんなアソシエイトたちと交流することで、最近になって気が付いたことがあります。それは、自分の適性がわからない人と監査法人(特にアドバイザリー部門)が非常に合っているということです。

読者

何言ってんだお前?

そう言いたい気持ちも分かります。まずはどういうことか、気づきの背景やアドバイザリー部門の歴史を含めて簡単に説明させてください。

気づきの背景

監査法人にある程度の長い期間在籍していると、どんどんと新しい人が入社してきます。気が付いたら自分が中堅みたいな立ち位置に立っており、この前までアソシエイトだった気がするのですが、そのアソシエイトから管理職とみなされるマネージャーになっているわけです。人生早すぎワロタ。

そのように長い期間在籍していると、やはり新しく入ってくるアソシエイトのキャリアに深く関わることになります。自分が所属するプロジェクトにも、たくさんのアソシエイトが入ってはいなくなっていきました。

そんな中に、仲が良いアソシエイトがいたのですが、私が所属しているプロジェクトの別のマネージャーからは「ガチで使えない(直球)」という評価を受けており、残念ながらリリース(簡単に言うとプロジェクトをクビ)されるという事態になってしまいました。彼は悪い人間ではないのですが、どうも私が所属するプロジェクトの業務内容とは相性が良くなかったようで、激低い評価を貰ってしまう結果となりました。

それから数か月して、事務所で偶然その人に会ったときに近況を聞いてみると、次に配属されたプロジェクトでめちゃくちゃ充実した時間を過ごしているというのです。「自分に向いている仕事だと思います!」と元気いっぱいの姿を見て、普通に別人のようでした。

その新しいプロジェクトのマネージャーと話をしてみると、そのアソシエイトは明らかに私が所属しているプロジェクトのときとは違う仕事っぷりのようで、どうやら活躍しているようなのです。

ちょっと前置きが長くなりましたが、そのアソシエイトが変わったわけではなく(少しは変わったかもしれませんが)、関わる仕事の内容が変わっただけで劇的に変化があったのです。私が所属しているプロジェクトは会計や内部統制という伝統的な監査法人の仕事というものに近いですが、新しく入ったプロジェクトはデジタル系の全く違う領域のものになります。

アドバイザリー部門の変遷

ここで超簡単に監査法人のアドバイザリー部門の変遷を説明します。あえて超簡単に説明するので一部事実とは異なりますがご了承ください。

まず監査法人がアドバイザリーをするときは、「御社が監査でOKを貰えるようお手伝いします!」というところから始まりました。監査クライアントにはアドバイザリー業務は提供できないので、別の監査法人が監査をしているクライアントに近づき、領域としては会計領域や内部統制領域からスタートしました。

それだけでは業務の幅が広がらないので、金融規制や、ガバナンスやリスク管理といった会計や内部統制には縛られない領域にまで業務の幅を広げ始め、最近ではESGやDXといった領域にまで手を伸ばしています。

つまり、監査法人のアドバイザリー部門の中には、様々な業務内容のプロジェクトが用意されているのです。さらに、それらのプロジェクトの中でも、例えば会計領域であれば実際に仕訳を切る経理代行のような役割もあれば、プロジェクトをすすめるためのPMOのような役割といったように、幅広い役割が存在することになります。また、クライアントの業界もバラバラですし、クライアント側の部門も業務によって違ったりします。

上記のアソシエイトを具体例としてみると、「会計領域プロジェクトの実際に手を動かす役割」から「DX推進領域プロジェクトのPMO」と全然違う役割に携わることになったのです。そこで、自分の適性に合った仕事に出会うことができたのだと思います。

気づき

今思うと私も会計、内部統制、デジタル推進、ESGと幅広い業務に携わってきましたし、それぞれのプロジェクトでの立場(役割)も全然違うものでした。もちろん楽しい業務もあれば、クソつまらない業務もありましたが、自分に合っている業務はいくつかあったと思います。

それら以外にも事業会社のように人事部、総務部、経理部、IT部といった管理部門もありますし、希望者はそこに異動するために手を上げることもできます。

このように、自分の適性がわからない人にとっても「これをやってみたい」と思えるような幅広いものがプロジェクトや部門として用意されているのが、監査法人のアドバイザリー部門の特色・強みなのではないかと気づいたわけです。

私はこれまで事業会社を何社か経験してきましたが、監査法人に入ってから転職しないで済んでいるのは、このような多様性のおかげなのかもしれません。

もし、自分がやりたいこと色々ありすぎてわからないという人や、さっぱり何がしたいかわからないという人は、一度監査法人のアドバイザリー部門を見てみてはいかがでしょうか(唐突な勧誘)。

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