【書評】世界の一流は「休日」に何をしているのか
前回は、「休日に何かしないと発狂する呪いにかかっている」というわけのわからない記事を書いたところですが、割と本気で悩んでいたので、ドンピシャなタイトルの本を見つけてしまい、つい衝動買いしてしまいました。
結論から書いてしまうと、私が期待していた内容にはあまり触れられていませんでした。私としては休日にどのような休み方があるのか、どのようにそれがおすすめなのか、という具体的な指南書を探していたのですが、そうでは無かったということです。本書の構成は以下のようになっています。
- 第1章 日本人は、なぜ疲れていても休めないのか?
- 第2章 ここが違う!「世界」の休日と「日本」の休日
- 第3章 世界の一流は休日に「自己効力感」を高める
- 第4章 「土曜」と「日曜」を戦略的に使い分ける
- 第5章 休日に「1日7分」の新習慣
見ていただければわかる通り、具体的な休日の過ごし方に触れているのは第4章からで、第1章から第3章までは「なぜ休みが重要なのか」「休みを取るとどんな良いことがあるのか」という話がずっと続きます。
そしてここが個人的に一番気にくわなかったポイントなのですが、この本のタイトル上、仕方ないとは思うのですが、基本的に「世界(欧米)の一流」と「日本のサラリーマン」を比較しながら話が進められます。
穿った見方をしてしまうと、欧米のエグゼクティブたちは人間(もしくはビジネスパーソン)として”一流”であり、日本のサラリーマンは”一流”ではない二流のものとして著者が認識しているのでは?と思えるほど、この対比構造が繰り返されます。ハッキリ言うと久しぶりに本を読んでイライラしてしまいました。
良かった点としては、第4章から少し具体的にどのように休日を過ごすのかということが書かれていることがあげられます。
簡単に言うと、土曜日はチャレンジする日、日曜日はリフレッシュする日と分けて過ごすということです。例えば土曜日に未経験分野に挑戦し、日曜日にはヨガやジョギング、読書などで脳をリフレッシュするという分け方をするとのことです。
また、金曜日の午後3時から「土日の計画を立てる」「翌週のタスクを整理する」、そして夕方には予定を入れてすでに早めの休日に入る、などのポイントはさっそく今週から使えそうなポイントでした。ただ、最後の方がちょっと構成上「本当にこの章に書いていいのか?」みたいな内容も含まれていて、出版社は何してるんだろうと不思議になりました。
やはりイラつきながら読むとネガティブポイントが目に付くようになるのでしょうか。
休みの大事さを知りたい、という人には良い本なのかもしれません。私はそれを分かったうえで、どのように休日を過ごせば良いのかを知りたかったので、あまり刺さりませんでした。