「簿記を持っていて、次のキャリアステップとしてUSCPAに興味があるけど、英語の試験なんでしょ?英語に自信ないから、迷うなぁ。」「英語はある程度できるけど、更なる専門としてUSCPAに興味あるけど、会計って何?おいしいの?」

こういった声を僕は聞いたことがありませんが、きっとUSCPA受験を考えている人の中は、果たしてどの程度の英語力と会計力が必要になるのかわからないので、一歩を踏み出せないという方もいると思います。そこで今回は、USCPA受験をするにあたって、あらかじめこれくらいの英語力、会計力があるとスムーズにいけますよ、という話をしていきたいと思います。

注意:今回の記事は「これくらいのレベルがあれば必ずUSCPA試験に合格できる」というものではありませんし「これくらいないとUSCPA試験は合格できない」というものでもありません。あくまで目安として考えていただき、最終的に大事なのはやりきる気合だということを忘れないでください。

では、さっそくどの程度の英語力・会計力があればよいのかという点についてみていきましょう。まずは英語力の方から見ていきます。

USCPA試験に必要な英語力について

USCPA試験に必要な英語力については、書いてある英語をそのまま読解できるレベルがあれば大丈夫です。逆にいうと、英文を読んでいて何度もGoogle翻訳でチェックする必要がある人は、まず読解力を先に上げる必要があります。USCPAはアメリカの資格試験なので、一定以上の英語力が必要になってきます。逆の立場で考えればわかると思いますが、アメリカ人が日本の簿記試験を受けようと考えた場合、ある程度の日本語の読解力が必要になり、その上で僕の知識がさらに必要となるのは言うまでもありません。土台はまずは言語力なのです。

USCPA試験に必要な英語力

普通に英文を読める程度の英語力

え?これだけですか?と言われるかもしれませんが、正直このレベルがあれば問題なくUSCPA受験を開始できます。では、もう少し客観的なデータを考えていきましょう。日本人にとって英語力を計測する最も馴染み深い試験といえばTOEICになると思いますが、予備校のアビタスが「よくある質問」で必要な英語力について以下のように記載しています。

引用:アビタスHP

ここでは予備校らしく「TOEIC400~500点レベルから合格可能です」と書かれていますが、そのレベルの英語力からスタートすると正直かなりしんどい思いをすることになると思います。僕がこのレベルの英語力だったときは英文を読むのに何度もGoogle翻訳(当時はエキサイト翻訳が主流でしたが)に頼っていたからです。

しかし、僕はTOEIC400~500点レベルの人でもUSCPAの勉強を開始しても全く問題ないと思っています。結構しんどい思いをすることにはなると思いますが「英語で何かを勉強する」という経験は日本人にとっては非常に貴重で、逆説的ですが英語で専門分野を勉強することで英語力そのものがが飛躍的に伸びるからです。結果として、USCPA試験に合格するころにはかなり英語の読解力が鍛えられることになります。

結論

英語が苦手でもUSCPA試験を通して鍛えられます。でも割と覚悟が必要です。

では次に、USCPA試験に必要な会計力についてみていきましょう。

USCPA試験に必要な会計力について

USCPAに必要な会計力については、英語力と比べると、僕はそこまで気にする必要がないと思っています。あえて言えば、簿記2級に合格するレベルがあると、英語でUSCPA試験の勉強をしているとき、ある程度はスムーズに進めることができるというくらいです。そこには、USCPAを構成する科目が関係しています。

USCPA試験の科目

実は、USCPA試験には4つの科目があり、そこに直接的に会計力が必要となるのは半分以下です。具体的にいうと、以下の4科目で構成されています。

  • Financial Accounting and Reporting(財務会計)
  • Business Environment and Concept(ビジネス環境及び諸概念)
  • Auditing and Attestation(監査及び証明業務)
  • Regulation(諸法規)

さて、上記の中で簿記2級の商業簿記、工業簿記はどの科目に入っているでしょう。実は1つ目の「財務会計」の一部と2つ目の「ビジネス環境及び諸概念」のごく一部に含まれるだけです。つまり、ほとんどの内容が簿記2級を持っていたとしても初めて勉強する分野になるわけです。もちろん、それぞれの科目の土台となるには会計の知識が必要になったりしますが、簿記の知識があるから完全に有利になるとはとても思えません。

僕もUSCPA受験を始める前は簿記3級を持っていましたし、留学中に財務会計基礎と管理会計基礎の講義をとったことがあったので、実は有利に勉強を進められると甘く見積もっていたのですが、正直ほぼ全て新規で勉強する内容でした。

上記の英語力の箇所で「普通に英文を読める程度の英語力」があれば良いとしたのは、これらもその理由になります。正直簿記やBATICで会計を少し嗜んでいたとしても、USCPAで勉強する内容は実は大きく乖離しています。「英語と会計の資格です」というとわかりやすいのですが、実態はもう少し幅広い分野について学ぶ必要があります。そのため、英語読解力があればあるほど幅広い分野に応用することができるので、会計力というよりは英語力の方が重要な要素となります。

まとめ

さて、ここまでUSCPAに必要な英語力と会計力についてみてきましたが、最後にまとめに入りたいと思います。英語力については、普通に英文を読める読解力があれば十分ですが、仮にそのレベルまで到達していなかったとしても、USCPA試験を通してそのレベルまで英語力を引き上げることは可能です。僕個人としては、英語力が無いからと言ってUSCPA受験をあきらめるのは勿体ないと思います。英語で専門分野を学ぶことによる効果は非常に大きなものになります。「あ、英語を使うってこういうことだったのね」という感覚は英語を使って何かを作業した人にしかわからないと思いますので、ぜひ挑戦してみてください。

会計力については、そこまで重要ではないという話をしました。USCPAの試験科目において会計力(特に簿記)が必要になるのは全体の半分以下であり、簿記やBATIC経験者だとしても大半は新規に勉強する必要がある分野だからです。

最後になりますが、英語も会計もどちらも苦手なら、その分勉強してしまえば良いのです。僕は英語も会計もセンスがありませんが、気合で勉強を続けてたら働きながら1年で合格することができました。「気合で」と気軽に書きましたが、決算期を除いて残業はほぼしなかったですし、飲み会も不参加、朝早くに起きて仕事まで勉強、夜寝るまで勉強、週末も勉強という生活を1年続けました。センスがなくても生活のほぼすべてを勉強にささげる気概があれば何とかなります。