リタイア後の人生充実は超長期の高難度プロジェクトである

今回の内容は、タイトルにもある通りですが、リタイア後の人生を充実させるということは、超長期のプロジェクトとして対策をする必要がある、高難度な代物のではないかというものになります。現時点で私が出来る限りの想像力を働かせたものになっていますが、客観的に現在の高齢者層の生活を見ると、あながち間違っていないと思っています。

これまで様々な本から情報をインプットしつつ、私が知る限りのリタイア後の人々の生活を見ていたのですが、人生を充実させるためにはいくつかの要素を「自分が納得できるレベル」まで高めておく必要があると感じています。その要素とは以下になります。

  • お金(仕事)
  • 他人との交流
  • 自身の肉体
  • 余暇時間(趣味)

これらの要素についてコツコツと磨きつつ年を取り、実際にリタイアしたときにスムーズに人生の時間ポートフォリオを調整できるようにしておくのが人生の充実には必須となるはずです。それぞれの要素について簡単に説明します。

お金(仕事)

どうしてもこの話題が最初にきてしまいますが、リタイア後は収入が年金だけになります。人生100年時代と言われていますが、定年が60歳とすると100歳まで生きると残り40年、平均くらいで80歳まで生きるとしても20年は年金のみで生活する必要があります。

人生を充実させようとする場合、ある程度の金額を貯めておかないと、一気に選択肢が狭まってしまいます。お金に関して現役世代で対策出来ることは、「年収を上げる」「貯金する」「投資する」となります。要するに定年までに出来る限りお金を貯めておきましょうということですね。

ただ、そうすると現役世代のときは苦しくて良いのかというトレードオフの関係が発生するので、これだけで激ムズのプロジェクトになり得るトピックだと思います。

また、仕事に関する時間についても考えなければなりません。一般的な社会人であれば、現役世代に人生で一番時間をかけているのは仕事だと思います。想像してほしいのですが、リタイア後はこの時間が完全に消え去ります。1日平均して8時間働いている人は、その時間が全て自由時間になるわけです。「いや最高ですよそれ」と思われるかもしれませんし、私もそのように考えていました。

ただ、これが死ぬまで続くとなると、本当に耐えるのが苦痛なくらい時間が有り余ることになると思うんですよね。ここの時間をどのように埋めるのかということも、最重要課題になると思います。私の場合、このブログはずっと更新しようと思っていましたが、それに加えて不動産投資も始めて、定年するくらいにはある程度の経験を積んだ不動産賃貸業をリタイア後のビジネスにしたいと考えています。

他人との交流

リタイア後の人生を充実させるためには、他人との交流についても常日頃からメンテナンスしておく必要があります。メンテナンスというと無機質な聞こえ方ですが、現実的に連絡を取らない人とはその時間に比例して関係が希薄になっていきます。

他人との交流については、家族、友人、そして趣味でのコミュニティと様々な交流関係があります。家族であれば配偶者との関係は良好にしておかないと、リタイア後は一緒に過ごす時間が激増することになるため、ここの時間が苦痛となるとせっかくの時間の大半が苦痛という地獄のような状況に陥ります。それを避けるためには現役世代のときから妥協することなく関係性を重視する必要があるのです。甘えている場合ではありません。

また、親しい友人からの誘いを、気乗りがしないからという理由で断ったりしていないでしょうか。友人にも人生があるので、いつまでも誘ってくれるわけではありませんし、自ら集まりを企画しないと関係性はどんどん希薄になっていきます。気軽なノリで参加しましょう。

この領域の難しいところは、すべては他人次第なので自分の力では最終的な結果はどうしようもないということがあげられます。ただ、仮にここに注力していないと、リタイア後に過ごす時間の大半が1人となります。私自身は大学時代に激込みの食堂で一人でお昼ご飯、夜ご飯を食べるという修行を4年間耐え抜いたので、孤独・単独での生活に常人の数倍の耐性を持っていると思いますが、それでもこの領域には非常に注力しています。

自分がリタイア後の年齢で新しく友人を作るコミュニケーション能力を持っているとは到底思えませんし、それなら既存の気軽に交流できる人たちとの関係を良好なままリタイアに突入する方が効果的だと思っています。

自分の肉体

充実した時間を最大限に満喫するためには、それ相応の健全な肉体、精神を保つ必要があります。極端な例ですが、風邪をひいた状態や不調な状態の時は何を食べてもおいしいと感じないし、全力で遊ぼうとも思えません。

同様に、年齢を重ねることによって必ず肉体的にも衰えが来ます。それに伴い「もう若くないから」という気持ちで精神的にもブレーキがかかるようになります。周囲の高齢者を見ていると明らかですし、私自身じわじわと自身の体力の低下を感じています。

「いつまでも若い体でいられるわけではありません。」このような言葉を本で読んだり、上司から言われても、どこか違う世界の言葉のように、自分には関係ないことのように考えていましたが、やはり肉体の衰えは確実に誰にでもやってくるようです。やはり最大限動ける肉体を維持することが充実した時間の全ての土台になるため、ここを対策するのは必須です。

私個人としては、ジムに通い始めました。まだ始めて数か月ですが、自分の筋肉が圧倒的に縮小していることを痛感しています。あのまま何もせずに定年を迎えていたらと思うとゾッとしますね・・・。

衰えた肉体、歩いた肥満体で生きるということは、デバフがかけられた状態で人生を生き続けるのと同じです。適度な運動や筋トレを続け、リタイア後にすべての時間を最大限にエンジョイできるように調整しておきましょう。

余暇時間(趣味)

繰り返しますが、リタイア後に重要となるのは「いかに時間を費やすか、その時間を充実したものにできるか」という点となります。その点において、趣味を持っている人間は非常に強みがあります。特に、インドア系とアウトドア系の趣味をある程度のレベルまで鍛え上げている人は、リタイア後の時間もかなり有意義に使うことができるのではないでしょうか。

趣味というものも上達するまでにかなりの時間を必要とするので、リタイアしてから始めてもなかなかうまくならずに「自分には向いて無いからもういいや」となってしまいます。アウトドア系の趣味に関しては上記の自身の肉体とも関連してくるので、高齢者になってから始めることすら出来ないものも多数あると思います。興味があるなら少しでも元気なうちに始めておくことをおすすめします。

ちなみに私はインドア系では読書、映画、ゲーム、将棋、料理、アウトドア系では旅行、ゴルフ、ランニング、筋トレと色々と手を出してみましたが、結局続いているのは元々やっていた読書と映画、そしてゴルフと筋トレがギリギリ残っている(いつ消えるか予断を許さない)くらいです。旅行も好きかと思っていましたがなんやかんや理由をつけて行かなくなりましたので、本当に趣味をある程度まで上達させるのは難しいと感じています。他に興味がある(というかやってみようと考えている)のはカメラ、ウイスキー、グルメといった感じですが、これらも数年前から興味あると思いつつ手は出していないので、人間は今の生活を変えるのに本当にパワーが必要なのだと思います。

まとめ

最後にまとめますと、リタイア後に人生を充実させるためには「残された時間=稼ぐ時間+他人との交流の時間+肉体維持の時間+趣味の時間」という状況下で、右側の時間側で可能な限り自分の満足度を高める方法を模索し続ける必要があります。重要なのは、これらすべての要素を、リタイアした後にスムーズに移行できるように現役世代の時点で磨いておく必要があるということです。右側の時間はリタイア後から着手するとほとんどの場合「遅すぎる」となってしまうため、1日でも早くスタートし、自分の生活リズムに組み込み始めることを強くお勧めします。

「そんな大げさな」と思われるかもしれませんが、社会人になってからの自身の生活を振り返ってみて、何かしら新しいことを始めて定着させて人生の満足度を向上させたものはありますでしょうか。私は学生時代から続けている読書くらいしか思いつきませんし、これに関しては新しく始めたというよりは元々楽しんでいたものなので、社会人になってからは残念ながら0かもしれません。正直いって、休みの日に急に時間ができると「今日は何しようかな・・・」と逆に困惑する状態になるので、リタイア後はこれが永久に続くと考えると至急対策が必要と思い知った次第です。

特に社会人になってから仕事にのみ時間を割きまくってきた人ほど、私と同じ傾向にあるのではないでしょうか。ただ、人生充実プロジェクトとして本格的に対策すれば、必ず充実した人生が待っていると思います。人生の充実に向けて、お互いに頑張っていきましょう。