スピード出世のコツ

さて今回は、アドバイザリー部門やコンサルでどのように早く出世するかのコツをお伝えしようと思います。ちなみに今回の方法は一定の状況が揃ったときに成功率があがるもののため、「これをやれば必ずスピード出世できる」というものでもありませんが、自身でその状況下に置かれたときに「今!」と全力を注ぎこむか否かの参考にしていただければ幸いです。

スピード出世へのステップ

ではスピード出世がしやすい状況とはどのようなものでしょうか。結論から書くと、プロジェクトにおける自分の直属の上司が無能だった時です。また、そのポンコツの上にもう1人の上司がいればベストです。

  1. 上司(いればベスト)
  2. ポンコツ上司
  3. 自分

このような状況ですね。あまりそのような状況は発生しませんが、ごくまれに一緒にいると内外からもひたすら叱られるかわいそうな上司と一緒に仕事するときがあります。しかもその上司は特段努力しているわけでもなく、どん欲に知識を吸収しているわけでもない、どうしてこんな人が上司なんだろう、みたいな人とペアで働くという状況です。直球な表現をしてしまうと、部下の自分から見ても「使えない」と感じる上司と一緒になったときが大チャンスというわけです。

その状況になったら、まず冷静に自身の知識、スキル、経験を考え、プロジェクトの状況を踏まえ、本気で努力をすればその上司を抜ける、その上司が担っている役割を実質自分が出来るのかを検討します。検討した結果「いける(キリッ」と判断できた場合、一気にプロジェクト内での自分の立場を引き上げに係ります。具体的に何をすれば良いのかというと、とにかく自分の顔を内外に出す機会を増やし続け、「自分がプロジェクトを実質的に回している」と認識させることを意識します。

日常会話を含めた内部メンバーとのコミュニケーション、クライアントとのコミュニケーション、会議の場での報告、報告資料作成、議事録、質疑応答、会議設定、など、仕事で回ってくるありとあらゆる仕事をとにかく自分の元に集約します。このときに自分で「やります」と自ら手を挙げてアピールすることを忘れないでください。

とくに、クライアントとのコミュニケーションを自分のもとに持ってこれた場合は激熱です。基本的に仕事に必要な情報はクライアントからくることが大半なので、ここを確保できる、イコール自分のもとに重要な情報が最初に運ばれる仕組みが完成します。

一般的なステップは「やってくれて助かる」系の雑務を中心に引き取り、簡単な仕事を完ぺきにこなし、徐々に難易度が高い仕事を回してもらうものかもしれませんが、スピード出世をする場合はそんなことお構いなしにガンガン仕事を「ください!やります!」と引き取っていくのがおすすめです。なぜならスピード出世をやると決めたなら中途半端が一番損しますし、上司がポンコツな場合はさっさと手を打った方が楽だからです。その上司に任せておくとプロジェクトがどんどんおかしな方向に進みかねません。そうなった場合は尻拭いするのは自分です。その状況になると自分でリードするまでプロジェクトを立て直すだけでも精一杯となります。

もちろん自分にポンコツ分の業務を集約してプロジェクトを回すと言っても簡単な話ではなく、例え上司がポンコツとはいえ、自分よりも上の職階での業務ということは想定より責任や業務の範囲も広いものになりますので、自身(アソシエイト)としての業務に加えて上位職階の業務も引き取るとなるとかなりの重圧となります。

そのため、一気に仕事を引き取るときは、スタートダッシュとして残業しまくり、かつ土日も仕事を進めることにより「こいつだけでも問題なくプロジェクトが回るな」と内部メンバーにもクライアントにも認識されるように最大限の努力が必要になると思います。もちろん平日の時間でそこまでの評価を得られる感触があれば週末まで仕事をする必要はありません。

理由

なぜこの状況ではスピード出世がしやすいのかというと、例えば自分がアソシエイトでポンコツがシニアアソシエイトだった場合「自分はアソシエイトだけど実質シニアアソシエイトの役割を担当してました」と言えるからです。

ちょっと話は反れますが、このような必死な努力をした場合は、絶対に評価の担当している管理職にその旨(自分のチカラでプロジェクトを回した)は伝えてください。少し大げさでも大丈夫です。

一番やってはいけないのは、本気で努力したのに「ポンコツ上司と一緒に頑張りました」と良い人になることです。これは最悪。この時点で良い人になるメリットは1ミリもありません。万が一ポンコツ上司が「私のおかげでプロジェクトが上手くいってます」とか言い出したら、それが事実になってしまいます。

さて、話を戻すと、基本的にスピード出世をしたいという人は、評価会議の場でまとめて抽出して横並びで「こいつはスピード出世させる活躍をしたか」と普通の人より厳しく見られることになりますが、このときに「すでにその職階の人と同等の活躍をしている」という事実は結構なインパクトがあるのです(少なくともうちの法人では)。

そのため、ポンコツの職階が上であればあるほど強力な力として作用することになります。アソシエイトなのにマネージャーと同等の仕事をしている、と言われると、評価会議の場で理解の声を得やすくなります。私自身もアソシエイトの評価をする会議の場に出席したことがありますが、どうしてもそういうわかりやすい結果を出している人が評価されやすいのが現実です。

ということで、自身の状況を見てみて、地味にスピード出世する状況が揃っていると感じる人は、一度検討してみてはいかがでしょうか。

番外編:ちょっとズルいコツ

実際に仕事を進めるうえでのズルい方法として、一気に仕事を引き受けた後に自分で成果物作成→ポンコツによるレビューという流れになると思いますが、そこでポンコツに対して十分な情報をインプットしないという作戦があります。そうすることにより会議の場での報告やクライアントからの質疑応答の際に、ポンコツが答えられないところを自分が的確に回答することができ、自身のプレゼンスの向上と評価アップにつながります。ただ、露骨にやるとポンコツから嫌われる可能性もあるので、結構うまく立ち回る必要があります。そこは注意してください。