お便り返し:営業だけどUSCPAへの勉強ルートが知りたい

僕はツイッターをやっているのですが、連動して「質問箱」という匿名の質問を受けられるサービスを活用しています。これによって今の受験生や合格者の悩みを聞くことが出来るので、非常に重宝しています。ただ、ひとつ問題点があって、伝えたいことが多いのにスマホだと全力で回答できないということです。

そこで、「あ、サイトで返信すればキーボードでサクサク返信できるじゃん」ということに気が付き、長くなりそうなものはこのサイトを利用して返信することにしました。ちなみに、僕はその時の状況に応じて回答内容を変更するので、1か月たったら正反対のアドバイスをしていることも普通にあります。例えば2019年2月現在、「USCPA勉強中です。監査法人に入りたいのですがどうすれば良いか」との質問に対する回答は「採用の幅が広がっているので今すぐ応募するべきです」となりますが、僕が監査法人に応募したときのアドバイスは「今の環境でスキルを積みつつUSCPAの勉強に集中し、合格を目指しましょう。」と異なる回答になります。では、質問にいってみましょう。最初の方の質問はこちらになります。

質問ありがとうございます。就職ではなく就社、かつTOEIC830点で今の就職相場ということは、相当なレベルの企業に入社されたのだと思います。おめでとうございます。そういう企業は基本的に新入社員にバシバシ仕事をさせることは少ないので、のんびりとした労働環境なのではないでしょうか。そしてその環境に対して危機感を持ち、会計と英語の実力がつくUSCPAを目指すか検討しているのだと思います。

この前提があっていると仮定して、質問に回答させていただきます。まず、6月の簿記試験に向けた勉強で問題ありません。そして、6月時点で3級とは言わず、簿記2級まで一気に取得してください。会計を学ぶ意義や面白さは、今の営業の仕事が嫌だから感じている部分もあるかもしれません。そうでく、本当に会計が面白いと感じているのであれば、今から勉強して6月の時点で簿記2級を取得するのはさほど難しいことではありません。

6月時点で簿記2級に合格した場合、まだ会計の分野が楽しいと感じられるのであれば、USCPAの勉強に突き進んでも大丈夫だと思います。簿記2級の知識があれば、FARとBECの科目を少しかじったことになるので、先に簿記を取得するのは別に遠回りになっていませんので安心してください。僕は、実はUSCPAの後に簿記2級を取得したのですが、先に簿記2級をやっていればもう少し基礎固めが出来たのではないかと思いました。

ちなみに水を差すようで申し訳ないですが、USCPAになった時点で会計と英語のプロではなく、会計と英語のプロになる入口に立った、というくらいのレベルの認識でいた方が良いです。USCPAになったから会計も英語もできるというわけではなく、そこから業務などで会計と英語を使って頑張ってその道のプロを目指すというのが正しいです。今、僕はクライアントからたまに「先生」などと呼ばれると恥ずかしくて消えたくなります。

話は変わりますが、可能であれば、今の会社の経理部・財務部にいる人たちと自分の波長が合うか否かも仕事中に試しておいてください。こういっては何ですが、僕が事業会社にいたとき、経理部や財務部に所属していたのですが、正直に言って変わり者も結構いました。僕もそのうちの一人だったかもしれませんが、よく「あきおさんになら相談できます」と言って営業さんから相談を受けていました。何が言いたいかというと、質問者様が目指している箇所の分野(会計)は良いのかもしれませんが、そこに関わる人は変な人もかなりの割合で存在するということです。自分の波長と合っているか、今の会社にいながら調べられるのであればぜひ調べてみてください。

こんなところでしょうか。

お便り返し:営業だけどUSCPAへの勉強ルートが知りたい” に対して3件のコメントがあります。

  1. ゆう より:

    お忙しい中ご回答ありがとうございます。非常に参考となりました。おっしゃる通り、今の会社の体育会系の社風やウェットな人間関係が苦手で、会社に依存することなく活躍したいという目的でUSCPAを目指すという考えに至っています。しっかり会計の勉強が自分に向いてるのか判断した上で自分のキャリアについて考えたいと思います。また、今のところ、勉強はとても楽しいのでとりあえず6月に二級を合格できるよう頑張ります。また機会があれば質問させて下さい。本当にありがとうございました。

  2. ユウキ より:

    質問者です。お忙しい中回答ありがとうございました。長くなりますがあきおさんへの感謝の気持ちを述べさせてください。私もあきおさんと同じく、関西の大学出身、受験英語がやや得意からの交換留学、という共通点があります。ただ私があきおさんと異なるのが、英語で専門的なことを学ぶことの楽しさを覚えずに帰国してしまったことです。交換留学に行くことができたという満足感、また現地での厳しい学習に耐えきれず専門的なことを学ぶことを諦めてしまったのです。今更反省しても遅いのですが、その時の自分への甘えが今の自分を作っているのだと痛感しています。そんな甘い自分ですが、あきおさんのブログをきっかけに勉強することの楽しさを大学受験ぶりくらいに思い出した気がします。無知ながらも、簿記を学ぶことで自分の視野や社会への興味が広がっているのを実感しています。また、今回してくださった回答のおかげでさらにやる気が出てきました。そんな機会をくださったことに感謝いたします。また機会があれば質問させてください。とりあえず6月に簿記2級を取得できるよう頑張ります。

    1. accountingworld より:

      2つコメントがありますが、同一な方だと思うので代表してこちらに返信しますね。まず、このサイトの内容をたくさん読んでいてくれてありがとうございます。留学時代に関して、僕もディスカッションとかが苦手なので会計学を選んだという一面もありますので、そこまで悲観しなくて良いと思いますよ。留学できているだけでその他大勢の人と差別化は出来ています。勉強、がんばってくださいね。

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