USCPAを目指すのに年齢は関係あるか

僕はTwitterをしているのだが、それと関連するサービスで匿名で質問を受け付けられる「質問箱」というサービスがある。僕はこれを利用してるのだが、良くある質問で「今○歳だけど○○(監査法人や外資系企業等)で働きたい。今からUSCPAを勉強して大丈夫か」という種類のものがある。僕もこの気持ちは非常によく分かる。必死になってUSCPAを取得したのに、年齢を理由に転職がうまくいかなかったらと思うと不安でしょうがない。では、実際のところUSCPAを目指すのに(というより、新しいチャレンジをするのに)年齢は考慮した方が良いのだろうか。

年齢は関係あるか

結論から書いてしまうと、非常に残念ながら年齢はある程度考慮せざるを得ない。例えば、監査法人を具体例としてあげてみると、基本的には新卒で大量の会計士を採用して、クライアントにアサインさせる。そして年次が上がるにつれて役割が増えていき、毎年入所する部下を少しずつ抱えていくことになる。つまり、割と早い段階で上司のような存在になる。

そんなときに、急に自分より年上の未経験の部下が入ってきてもやりづらいのだ。想像してもらえれば分かると思うが、自分より年上の人に躊躇いなく指示をだせる人間はそこまで多くない。そのため、やはり採用担当としても候補者の年齢をある程度考慮してしまうのだろう。

このように、社会的に「年齢」はある種の制約となってしまっている。そのため、はじめに記載したように、心配な人が僕に質問を送ってくれているのだろう。

僕の経験

実は僕も、監査法人に入所してから少し経って、希望とは異なるプロジェクトにアサインされていた時期がある。むしろ、監査法人のキャリアの大部分がそのプロジェクトとなっている。このサイトの更新が止まったのもそのプロジェクトにアサインされたからという理由もある(言い訳)。非常にやりがいのあるプロジェクトだったが、やはり自分が携わりたいものとは違ったので、違和感を抱えながら仕事をしたものである。

厄介なことに、そのプロジェクトでのキャリアを積めば積むほど、自分がやりたいことから離れることになった。ありがたいことに周囲からの評価もあがって、僕がその分野を将来リードしてほしいとパートナーや上司から言われることになった(皆言われてるかもしれないが)。そうして、どんどん当初やりたかったことから離れていくことになった。

月日が経つにつれて、僕も「今更、本来やりたかったようなキャリアに変えても、年齢的に遅いんじゃないか。今のプロジェクトで頑張った方がよいのではないか。」と感じるようになった。中堅と言われてもおかしくない年齢になっていたし、また一からやり直しをする勇気がなかなか持てなかった。

でも、プロジェクトが一段落ついた段階で、僕は数年積み上げたキャリアを変えることにした。お世話になったパートナーに「異なる分野に興味がある」と話をし、当初から関わってみたいと思っていた分野の上司に連絡をとり、興味があることを伝え、円滑にプロジェクトのアサインを変更できるように走り回った。少し後悔していることは、直属の上司に1対1で話をする勇気を出すことができず、パートナーを含めた三者面談にしてしまったことだ。最終的に自分のキャリア決定をめちゃくちゃ応援してくれ、今でも仲良くしてもらっている。

結果としては、また1からやり直しになっているけど、それに関しては自分で納得している。今は頑張って知識面でキャッチアップを図っているところだ。大変だけど、自分の人生に自分が納得しているのが1番大切なことだと思う。人が選んだ正解の人生を生きるより、自分が選んだ不正解の人生を生きた方が幸せだ、と何かの本で読んだ。本当にその通りだと思う。

何歳になっても挑戦する姿勢が格好良い

さて、前置きや自分語りが非常に長くなってしまったが、よくある質問に僕なりの姿勢を示したつもりである。冷静に考えると、自分の人生の最期になって振り返る時に「やりたいことがあったけど、年齢を理由にあきらめました」という人生で良いのかということなのだと思う。ただ、社会的な制限というものは残念ながらあるので、自分の現状の人生を大きく損なわない程度にリスクをとりながら、やりたいことを貪欲に追いかけるというくらいが最も賢いのかもしれない。

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