USCPAが監査法人選びで失敗しないコツ

USCPAのライセンスを取得した、または全科目合格した。もしくは、現在USCPAの勉強をしている最中である。そういう人の中には、「将来的に監査法人で働いてみたい」という人もいるかもしれない。もちろん僕もそうだった。メーカーで働きながらUSCPAを目指し、その時は会計と英語に強いビジネスマンを目標としていたのだが、全科目合格したときには「USCPAになったのだから、一度は監査法人で働いてみたい」と考えていた。最初に転職活動をした際には求人そのものがあまりなく、当時の経験では残念ながら内定を得ることはできなかったが、別の会社に転職することになった。

運よく好景気になり風向きが変わったときに「もしかしたら今ならUSCPAでも監査法人に入れるかもしれない」という思いが再燃し、当時の会社には不満がなかったが転職エージェントに話を聞いたところ、最初の転職時より倍以上の求人が用意されており驚いた。その中からトントンと面接が進み、最終的に現在も所属している監査法人から内定を得ることが出来た。そう思うとかなり長く監査法人にしているものだなぁと感慨深い。

成大に話が反れてしまったが、僕が所属している監査法人は日本の公認会計士とUSCPAに待遇や取り扱いの差がない(と僕は信じている)のだが、それが当たり前すぎてSNSやリアルでの質問の際に「公認会計士とUSCPAで待遇や取り扱いに差はありますか」という質問に対して「扱いに差を感じたことはないし、待遇の差は聞いたことがない」という風に答えてきた。ネット上では「監査法人内ではUSCPAは使えないと思われている」といったネガティブな情報にも触れることがあるので、正直なところ実際に監査法人に入るまでは不安に思うところもあったのだが、完全に杞憂だったので上記のような回答を通して自分の後に続いてくれる人の不安を少しでも和らげたいと思ってのことだった。

ところが、僕も監査法人生活が長くなり、上司、同僚、部下と交流する範囲が割と広くなるにつれて、どうやらすべての監査法人において僕が考えるような待遇、取り扱いが待っているわけではないということがわかってきた。自分が経験したことではないので、あくまで聞いた話だが、監査法人によってはUSCPAであるだけで昇進のスピードに影響がでたり、社内での扱いが悪かったりするということらしい。割と衝撃だった。もちろんUSCPAを目指す人にとっては、待遇や扱いが日本の公認会計士と比べて不利にならない法人が良いに決まっている。きっとこのサイトを見てくれているあなたも同感だと思う。そこで、このサイトを見てくれている人にはそのような監査法人を避けるために、少しのコツを教えたいと思う。もちろんすべてが問題ない監査法人なんてあるわけないし、ある人にとってはダメだった監査法人でも他の人にとっては全く問題ないという場合もある。あくまで全般的な対策ということで認識していただければ幸いである。ではさっそく見ていこう。

監査法人の判別方法

さて、どのように監査法人でUSCPAが不利になっていないかを確認すれば良いか。結論から言うと、転職エージェントに直接聞く、HPの情報から読み取るという方法がある。では、それぞれの方法について具体的に見ていこう。

転職エージェントに聞く

基本的に転職するときは、自分の手でHPの中途採用情報から直接応募することはあまりなく、転職エージェントに登録してエージェントが示してくる求人に応募することが一般的だと思う。もしこのルートで転職活動を行っていない人がいればぜひ一度試してほしい。正直いうとエージェントが履歴書や職務経歴書を親身になって添削してくれるということはなく、ただ求人の橋渡しをしてくれるだけの存在なのだが、一応その業界にいるということでこちらよりは情報を持っているという強みがある。なので、その人に直接、以下のようなことを確認してみると良い。

  • この法人はUSCPAに対する扱いはどうか
  • これまで何人くらいのUSCPAが採用されたか
  • USCPAの採用確率はだいたいどのくらいか
  • 他の法人と比べて積極的にUSCPAを採用しているか
  • あえて良くない噂を上げるとすれば

もし担当が新人であるなどの理由から、上記の質問にさっぱり答えられない場合は、キッパリとその上司やより経験を積んだ人に担当を変えてもらうか、その人を経由して確認してもらうように依頼した方が良い。エージェントにとってあなたは数多くの応募者の中の1人なだけかもしれないが、こちらは1度しかない人生がかかっているのだから何も問題はない。ただもちろん詰めるように聞くのではなく、ある程度の関係性を築いたうえで率直な気持ちを打ち明けて聞いていくことが重要である。こうすることにより、自分が応募する監査法人のUSCPAに対する取り扱いを少しは把握することが可能となる。

HPなどの公表情報から読み取る

エージェントから情報を入手することに加えて、公表情報からもある程度の傾向は読み取れる。こちらは特に人と交流すること無く公開されている情報から読み解くだけなので、気軽に調査が出来る。では、一体何を調べれば良いのだろうか。結論から書くと、以下の情報が重要となる。

  • 全社員に対するUSCPAの数の割合
  • USCPAのパートナーの数

一つ目のUSCPAの数の割合については、監査法人内にどの程度USCPAが浸透してるのかを把握するのにピッタリの情報である。もちろん割合が高いから浸透してると言い切るわけにはいかないが、割合が高いということは、すでにUSCPAが監査法人内にいるのが当たり前という状態であり、かつUSCPA側の人員も辞めていないという事実、そもそもUSCPAが採用されているという事実がデータとして表れているともいえる。ここで注意しておきたいのは絶対数ではなく、全体における割合である。USCPAの所属数が多く見えても、そもそも監査法人全体の人数が多ければあまり見かけないということになる。

2つ目のUSCPAのパートナーの数については、USCPAがその監査法人内でどの程度出世できるのかを図るパラメータになりうる。もちろん出世できるかは本人の努力次第であるのが大前提だが、法人内に「見えない壁」があって昇進できない状況が存在していた場合、USCPAがパートナーにまで上がることはできない。そしてそのような監査法人に入ってしまったとしたら、将来的に待っているのは空しい結末となる。もちろん監査法人に入るのはパートナーになるためではないと思うが、もし転職した後にそこで頑張ろうと思っても一番上のポジションにはなれないと判明したら、モチベーションへの悪影響は計り知れない。

これらのHPから手に入る情報を活用して、監査法人におけるUSCPAの取り扱いに対する仮説を立てる。もちろん公表情報のみで決めつけることはせず、情報をもとにすでに働いている人と話をしたり、転職エージェントに話を振ってみたりして自分の仮説がどうなのかを検証していくことが必要である。

上記以外にも、採用面接中にもUSCPAの浸透具合を調べることが出来る質問は可能だ。例えば各職階にどれくらいのUSCPAが在籍しているのか(感覚でも良いので教えてくださいというスタンスで)、USCPAの勉強中の人でも採用している実績はあるか(資格の有無だけで採用を判断しているのか確認)等を通して監査法人がどのような風土なのかを少しでも感じることが出来ると思う。ただ、もちろん聞き方には最新の注意を払うべきだし、USCPAの待遇が日本の会計士と同等であるのは当然という感じを出すのは圧倒的に損なのでおすすめしない。

最後に

さて、ここまで監査法人を選ぶ際に失敗しないコツを書いてきたが、上記をやることによって100%思い通りの法人に転職できるとは限らない。完璧だと思って入ったら直属の上司がゴミになるパターンもあるし、どう考えても冷遇されていると考えて転職した先がUSCPAを大量に抱えている部門ですんなり溶け込んでハッピーなど、人生はどういう風に進むかわからないものである。だが、全体的な傾向として後悔する選択をしないように自分で出来る準備はやっておいたほうが良いと思うので、今回はこのような記事を書くことにした。これから監査法人への転職を目指すUSCPA、そしてUSCPA勉強中の人に少しでも参考になれば幸いである。

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